2011年4月28日木曜日

志と言葉の重さ——リーダーの資質

 人を使う——つまり他の人の働きによって成果を上げる立場の人の言葉は「重い」。マネージャにおいても然りである。長い間、皆が問題と思っているのに解決できていない問題は、大変難しい問題であることを多くの関係者は知っている。「理想の思い」「あるべき論」を語るだけでは、本気にされなくても、結果として「お前、あのときそう言ったじゃないか」と、対外的にある種の債務を負うことになる。あるいは、一途の希望を持った人を大いに傷つけてしまう。
 リーダーたる人は、時代が求める「やるべきこと」をやらなければならない。そして「ひとたび口にしたこと」は、石にかじりついてもそれを実現しなければならない。また、一度失敗すれば、その課題に再挑戦する人はなかなか出てはこない。問題は長期に放置されることになる。この機会損失もまた極めて大きい。それだけの志と責任感、覚悟が必要なのだ。それがリーダーに求められる大切な資質だ。
 今まで私は、大抵のことはやり直しができるものだと思っていた。しかし、リーダーの立場にある人の無責任な一言が「やり直しの効かない、解決策のない」状態を生むのを、この歳になって初めて、そしてこの短い期間の内に何度も目の前にした。大変残念な得がたい知見であった。大変残念な得がたい知見であった。

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