・Goodness
・Transparency
・Action
・Agency
・Money
・Production
・Magic
簡単に日本語で解説をすると下記のようなイメージでしょう。
・Goodness(善であること)
いきなり善といわれてしまうと、宗教の話のような印象を受ける方も多いかもしれませんが、ここでシンディ氏が伝えたかったのは広告を嫌われたり批判されたり存在では無く、良いものにしようというメッセージでしょう。
「Make Good Advertising ⇒ Make Advertising Good」
「良い広告を作る」という概念から「広告自体を良いものにする」という概念への変化を提示していましたが、広告自体の位置づけや定義を根底から変える必要があるということでしょう。
・Transparency(透明性)
前述のGoodnessにも通じますが、もはやマーケティングで嘘はつけない。新しい時代のマーケティングは、完璧な透明性のもと存在するということがこのキーワードに込められたメッセージです。とかく広告表現においては製品やサービスの特徴を必要以上に誇張してしまったり、ときには弱点を隠そうとしたりしがちです。個人が自ら情報を発信するソーシャルメディア時代においては、隠蔽行為は無駄であり、完璧な透明性が求められる時代が到来したと言えるでしょう。
・Action(行動)
7つのキーワードの中で特に重きが置かれていたのがこのキーワードです。
従来のブランディングが、どちらかというとイメージやメッセージに重きが置かれていたのに対し、シンディ氏はこれからのブランディングは「行動」することによって構築されていくと断言しています。行動によるブランディングと言われると、ピンとこない方もいるでしょう。震災後の企業の支援や物品提供などの「行動」が様々な反響を呼び起こしたケースをイメージすれば分かりやすいと思います。
「マイクロアクション」という表現も使われていましたが、行動は1つひとつが決して大きい必要はありません。ツイッターのつぶやきや、マイクロペイメントに見られるように、小さな行動の積み重ねが大きな結果をもたらす時代である、だからこそ「行動」が重要なのだというのがシンディ氏のメッセージでした。
・Agency(代理店)
エージェンシー、いわゆる代理店の役割も大きく変化する必要がある、とシンディ氏は説きます。インターネットやソーシャルメディアの普及により、マーケティングのあり方は大きく変わろうとしており、従来の広告のビジネスモデルも変化が求められています。
こうした時代だからこそ、エージェンシーは旧来のビジネスモデルにしがみつくのではなく、これまでのビジネスのあり方を自ら破壊し、ゼロから作り直すぐらいのことをしなければならない。それによって改めてエージェンシーの重要性も増すというのがこのキーワードに込められたメッセージです。
・Money(お金)
これはまさに文字通りお金の話ですが、シンディ氏はお金を稼ぐことの重要性を改めて強調しています。従来のビジネスモデルでお金を稼ぐことが難しくなっているからといって、その重要性が無くなっているわけではありません。従来のモデルで収益を上げにくくなったそのときこそ、自分にしか生み出せない価値は何かを突き詰め、信じ、それを強化していくこと。そして何より収益を上げることにこだわるべきだというのがシンディ氏のメッセージです。
・Production(生産)
単純に生産と訳してしまうと、何かの製品やサービスを生産するイメージを受けてしまうかもしれませんね。シンディ氏が強調していたのは前半のキーワードにも含まれている、とにかく行動して生み出していくことの重要性です。アイデアを考えるだけでは意味が無く、いかにそのアイデアを実践し、実際の行動に移していくことができるか、そうした人材や組織の重要性も強調していました。
・Magic(魔法)
文字通り「魔法」の話です。マスマーケティングの全盛期、広告というのは顧客の心を動かして、製品やサービスの売り上げを拡大できるまさに魔法使いのような存在でした。それが今では自信を失い、魔法が使えなくなっている。その魔法の力をもう一度取り戻せ、というのがこのキーワードに込められたメッセージです。
現在、ソーシャルメディアは広告業界において流行語のようにもてはやされ、半面、恐れられています。ただ、ソーシャルメディアで展開されているのは結局、人間の行動であること、重要なのは人間の心理を解明することであり、それは本来広告会社が得意としてきた分野ではないか。広告代理店出身であるシンディ氏ならではのエールのこもったメッセージでした。
0 件のコメント:
コメントを投稿