2011年5月25日水曜日

ファンクショナル・アプローチ

 ファンクショナル・アプローチには、特徴的な分析思考がある。それは、「全てのモノ、全てのコトには、必ずファンクションがある」と考えるところだ。モノとコトばかりに囚われてしまい、本質を見失わないようにするための分析思考だ。

 そのため、この思考プロセスの中では、モノやコトからファンクションを抜き出すという作業がある。ファンクションは、「~を~する」という名詞と他動詞の2語で表現する。そして、それを目的手段のロジックで階層整理するのである。整理されたものが、FAST(Functional Analysis System Technique)ダイアグラムと呼ばれるものである。

 この思考法を使うことで、ビジネスを大きく進化させることができる。置かれているビジネス環境に対して、企業全体、プロジェクト単位、個人ごとの素早い適応を可能にするのだ。

 そこで、ビジネス・リソースを見直すFASTダイアグラムを作成してみた。

 このFASTダイアグラムから、リソースの見直しにどのような手段があるのか、それは何の目的のために行われるべきか、が読み取れる。左側が目的で、右側が手段になっている。当然、右側の手段を実行していくのであるが、その実行ができたかどうかで判断するのではなく、その上位にある目的の達成に役立ったかどうかで判断していく。

 例えば、《要求達成度を測る》というファンクションを見てみる。ただ測っているだけではリソースのムダである。何のファンクションも達成していないからだ。《不良リソースを見つける》というファンクションの達成に役立っているのであれば、それはムダではないということになる。

0 件のコメント:

コメントを投稿