2011年5月3日火曜日

富士通研究所、仮想デスクトップの応答性能を向上させる高速表示技術

富士通研究所は、仮想デスクトップの操作応答性能を向上させる高速表示技術「RVEC(レベック、Remote Virtual Environment Computing)」を開発した。スマートフォンなどによる
モバイル環境の業務やCADなどのグラフィック処理に、仮想デスクトップの用途を広げることができるという。

「RVEC」は、画面更新が多い領域を抽出し、更新の頻度に応じて動画化領域と静止画領域に分類。それぞれの領域に適した圧縮方式を用いて、クライアント端末に送信する。

CADのように直線を多用する画像は、圧縮による画質劣化を回避して直線をクリアに表示しながらも、高効率に圧縮して転送するCAD画像圧縮技術を開発した。「RVEC」の静止画圧縮方式にCAD画像圧縮技術を用いることで、CADでの配線や物体の輪郭をクリアに表示する。

社内試行環境(1024ドット×1280ドット)で720ドット×1280ドットの動画を再生した場合のデータ転送量を、従来方式と同等の表示フレームレートで比較したところ、約10分の1の毎秒930kbitに抑えることができたという。2次元のCADを利用した場合は、クライアント端末あたり平均で毎秒約670kbitのデータ転送量で操作することができた。VNC(オープンソースの仮想デスクトップツール)で用いているHextile圧縮方式と比較して、約3倍の静止画圧縮率を達成したとしている。

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