2011年6月10日金曜日

これからの情報システム部の在り方

 新しいテクノロジ・トレンドを迎えるに当たって、考えておくべきテーマがある。それは「これからの情報システム部の在り方」である。

 ここ数年、多くの企業ではIT投資が抑制され、新規の投資がなかなかできない状況 に陥っていたことだろう。だが、情報システム部は、投資水準が回復基調にある今こそ、激変するビジネス環境に柔軟に対応できる、価値ある社内システムを構築するために、大きく変わっていかなければいけない。そのためには、保守への投資割合を減らし、その分のリソースを既存システムの改善や、自社の戦略システムの構築に回していく必要がある。

 言い換えれば、情報システム部員は、「必要なシステムを現場の要求通りに作り、保守・運用を行う」役割から、「情報戦略やシステム企画を考え、より経営に近い視点でITを使いこなす」役割へと変化する必要があるのだ。

 このような時代、情報システム部には、「現場のニーズを聞き、ITで素早く実現するための企画力、実行力」と「エンドユーザー、社内の各部門、社外のサービスプロバイダと連携する調整能力」 の2点が、今まで以上に強く求められるようになるはずだ。クラウドサービスやスマートフォンの導入・運用は、そうした力を象徴するものとなるのではないだろうか。

 そこで本連載では、クラウドサービス、スマートフォンの業務利用に関するポイントを説いていこうと考えている。

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